汗で握手ができない!手足の多汗症にはボトックス注射を

日常生活に支障が出る「手掌多汗症」

「手の汗がひどくて、手を握るのが嫌」「いつ手汗のことが人にバレるか心配」という方にはボトックス注射での治療をお勧めいたします。日常生活に支障があるほど手のひらから過剰な汗が出る症状を「手掌多汗症」と言います。幼少期から10代・20代にかけて症状を訴える方が多く、「そういう体質だから」と諦めているかもしれませんが何歳からでも治療可能です。手足に限らずワキや頭、顔、額など汗腺のあるところから大量の汗が出る方は信号の出方に問題があると考えられ、汗腺へ信号を出している交感神経の働きを抑えることが大切です。

人間の体に汗を出す信号は交感神経と副交感神経のバランスによって保たれています。これら2つの神経を合わせて自律神経と呼び、過度のストレスや緊張、疲労、睡眠不足など体に負担がかかり過ぎてしまうと交感神経が優位になります。交感神経は汗を出やすくする働きがあるため、多汗症の治療には交感神経の働きを抑えて副交感神経が優位になるようリラックス状態を増やす時間も必要です。

季節や天気を問わず常に手がベタベタと湿っていたり、緊張する場面では汗がポトポトと落ちるくらい汗が出たり、生活に支障が出る多汗症は「なぜ自分だけ?」と落ち込みやすくなってしまいます。手汗の症状を抑えるには市販の制汗剤やクリームを使うことが一般的ですが、セルフケアで症状が改善しない場合は皮膚科での治療がお勧めいたします。

放っておくとニオイの原因に!足底多汗症とは?

帰宅したら靴下や靴がいつも湿っていたり、素足のときに床や畳に足跡が残ったりという場合もあります。足の裏に大量の汗をかく場合は「足底多汗症」と言い、手汗と同じように局所多汗症に当てはまります。足裏は普段見えない場所なので汗をかいているかどうかわかりにくい場所ですが、1日中汗をかいているのです。

狭く閉じられた空間に水分である汗が増えると雑菌の繁殖が促されるため、不快なニオイや水虫になりやすい状態を作る原因になってしまいます。特に汗が気になる夏は専用の汗取りシートや臭い対策のスプレーをしているという方も多いと思いますが、足底多汗症の方は季節や運動の有無を問わずほぼ毎日症状が続きます。靴を脱がなければいけない場面は日常生活の中で多々ありますので、足底多汗症があると足のことが気になって堂々と振る舞うことができないと悩んでいる方も多いようです。

手や足の汗で日常生活に支障が出たり多汗症ではないかと悩んだりしている方はまず皮膚科専門医を受診しましょう。「また汗が出てきたらどうしよう」と緊張することもさらに症状を悪化させる原因となってしまい、改善するどころか悪循環に陥る可能性もあります。正しい診断を受け、医療として治療を受けることは精神的な負担を軽減することにもつながります。足の水虫のように他の症状を引き起こすこともありますので、放置せずに適切な対処をしていきましょう。

手足の多汗症はボトックスで改善を

手足の多汗症治療の場合、汗を出す信号をブロックするボトックス注射による改善が期待できます。交感神経遮断術や電流の働きを利用したイオントフォーレシスや内服、外用薬などがありますが、ボトックス注射は治療効果が分かりやすいという点でお勧めです。デメリットとして手は痛みを感じやすい部位であるため、注射時の痛みに対する配慮が必要となります。麻酔クリームや極細の注射針使用、アイシング(氷冷却)しながらの注射といった方法で痛みの軽減を図ります。

手のひらや足の裏全体にまんべんなく注射を打つため、一部握力低下が出る場合がありますがだんだんだん握れてきます。入浴やシャワー・運動など日常生活に制限はございませんので、治療当日から普段通りに過ごすことが可能です。1回の注射で見込める持続効果は4ヶ月〜9ヶ月ほどであり、「夏の間だけでも症状を軽くしたい」という場合は春に注射を打つなど、ご希望に合った適切な注入時期をご提案いたします。

手汗が減ったと感じ精神的な負担も少なくなるのであれば、年に1〜2回程度の注射を継続することで症状を抑えることができます。根本的な治療をご希望の場合は違う方法をご提案することになりますが、メスを使わないボトックス注射は短時間で終えることができます。人に気付かれたくない症状だからこそ、手足の多汗というコンプレックスが消えたときの解放感は毎日を快適に生きるためのステップとなるでしょう。握手ができない、ハンカチが手放せないと手足の多汗症にお悩みの方はぜひボトックス注射での治療をご検討ください。

ボトックス注射治療内容

  • マイクロボトックス
  • しわを改善
  • 多汗症を改善
  • ガミースマイル治療
  • 目を大きく
  • まゆげ上げ
  • 首・フェイスラインのしわたるみ改善
  • お顔の輪郭を小さく
  • 鼻のカタチを整える
浜口クリニックの注入治療相談室